タルトというと、上に乗ったフルーツに目が行きがちですが、味の芯をつくっているのはその下に隠れているアーモンドクリームです。

クレーム・ダマンドという土台

バター、砂糖、卵、アーモンドパウダーを合わせたクリームは、フランス語でクレーム・ダマンドと呼ばれます。これをタルト生地に詰めて焼き上げると、ナッツの香ばしさとバターのコクが生地に移り、しっとりとした層になります。フルーツの水分を受け止める役割も担っています。

サクサクとしっとりの同居

おいしいタルトは、フォークを入れたときに生地がほろりと崩れ、その内側はしっとりしています。この対比が食感の楽しさを生みます。焼き加減が浅ければ生地がしんなりし、深すぎれば香ばしさが苦味に変わる。ちょうどよい一点を狙って焼き上げます。

合わせるフルーツで表情が変わる

苺を敷き詰めれば甘酸っぱく愛らしい印象に、数種のフルーツを彩りよく並べれば一気に華やかになります。栗を合わせればモンブランのように秋らしい深みが出ます。土台が同じでも、上に何を乗せるかでまったく別のお菓子になるのがタルトの面白さです。